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- 【シリーズ】自立支援特集Ⅴ_④排泄【ケアサポート・イルミーナかまがや】
こんにちは♬ ケアサポート・イルミーナかまがやです!!
今回はシリーズ物のブログです!
前回までの振り返り(まだ読んでない方はこちらから)
排泄目標
今回は“4つの基本ケア“の最後の1つ『排泄』です
排泄と一概に言っても、排尿や排便だけでなく汗とかも排泄に含まれます(;・∀・)
ただ、今回のブログでは主に『排便』『排尿』をメインに解説していきます(^^)
まず自立支援介護における排泄の目標
『失禁せず、おむつではなくトイレで排泄する』
(おむつを使わずに生活していると元気って印象ですよね!)
あとは、『3日以内の自然排便』
(自然排便ってなんですか?)
自然排便とは下剤などの薬に頼らず、自身の力で排便することです(・∀・)
排便の仕組み
まずは『排便』についてお話していきます
最初に排便が行われるまでのメカニズムを理解してください( ・ิω・ิ)
便は小腸と大腸を通って排出されます
小腸と大腸では役割が違います
(確か小学校の理科で習ったような気がします、、、)
小腸は食物消化と栄養吸収
大腸は水分吸収と便の形成排出を担っています(^^)
(そうです!そうです!思い出しました!)
大腸内の食物は「ぜん動」という動きによって、どんどん運ばれていきます
その中でも、1日に2回ほど「大ぜん動」と呼ばれる強いぜん動があります
大ぜん動は食べ物が胃に入った時に生じる反射によっても起きます
朝食後にお通じに行きたくなるのは、そのためです( ー`дー´)キリッ
(なるほど!そういう理屈だったのですね!)
大ぜん動によって、S状結腸に蓄えられていた便が直腸に下ると
直腸のセンサーが反応して、脳に便意として伝達されます
ただ、その時点で便が出てしまっては困るので(^_^;)
トイレに行ってズボンを下ろすまでは排泄指令は抑制されます(^^)
準備が整ったら脳から排泄指令が出され
便が排出されます(^^)/
(人間の身体はうまいこと出来てますね!)
排便のコントロールには脳の働きも非常に大切であることがわかりますね(^^)
便秘と下痢
排便のトラブルとして下痢や便秘がありますが
高齢者に圧倒的に多いのが 『便秘』
(確かに便秘で悩まれている高齢者の方は多いってよく聞きます)
便秘とは医学的に3日間排便がない状態のことを指します
便秘は大きく2種類に分けられます
①弛緩性便秘
大腸ってどんな形をしているか知っていますか?
(円を描くようにぐるーっと曲がってますよね!)
そうです( ー`дー´)キリッ
つまり最初は下から上に食物を移動させなければいけないのですが
下から上に移動する時は大きな力が必要なんです!
(地球には重力がありますからね!)
大腸のぜん動運動が弱まることで、運ぶ力がパワーダウン
そのために便が排出されないで便秘になってしまいます(ToT)
それが弛緩性便秘です!
②直腸性便秘
図のように大便はS状結腸に溜まるので通常は直腸には空っぽです(゜o゜)
排便の際に下降した時だけ、直腸に便があるのが通常です(^^)
しかし、排便されないまま直腸に溜まった状態を直腸性便秘と言います!
直腸に便が下降して便意があるのに、トイレを我慢している人が起こりやすい便秘
いずれは便意も生じなくなってしまいます(ToT)
高齢者の場合、便意そのものが弱まってしまったりして
直腸に便が溜まってしまって直腸性便秘になってしまうことも多いです
(しかし、どんな便秘であっても下剤を使って排便ができればいいのでは?)
確かに排便を促すために下剤は一つの手段です
ただ、便が出ないからと言って下剤を使えばいいというわけではありません( ー`дー´)キリッ
そのためには、下剤について少し理解を深めていきましょう(^^)/
下剤は大きく2種類に分けられます
種類 | 効果 | 代表薬 | |
① | 緩下剤 |
大腸の水分吸収を抑え、便を膨張させる 膨張した便の刺激により排泄を促す |
マグミット |
② |
刺激性下剤 (峻下剤) |
大腸に刺激を与えて激しいぜん動を起こさせる |
センナ ラキソベロン |
このように下剤を使って排便を促すというのも一つの手法ですが
下剤にも弊害があります(ToT)
それは、腸内環境の悪化
大腸内には100兆個もの腸内細菌が活動して全身の免疫機能に影響を与えています
緩下剤で水分吸収を抑えるために大腸の働きを抑制することは
腸内細菌の活動も止めてしまうこととなります
看護界隈では「下剤の連用は便秘の原因」と呼ばれることもあり
下剤を使うことでより自然排便ができにくくなってしまう
という現象にもなりかねません(-_-;)
また、刺激性下剤では薬剤で大腸を刺激するということは
腸にとっても負担の大きいことです
腸の中がやけどしたように変色変性し、大腸の機能が失われていってしまいます(゚д゚)!
(お通じが出ないからと言って下剤を使えば良いというわけではないんですね!)
自然排便を達成するために
(でも、お通じが出ない人はどうやって下剤から卒業すればいいのでしょうか?)
そのためには下記点が大切です(^^)
①水分摂取
水分は便秘の特効薬と呼ばれています(^o^)
(水分は1日1,500ml飲むことが大切なんですよね!)
②運動
特に歩くことで大腸のぜん動運動を活発化するので、排便を促すことができます(^o^)
(歩行は1日2kmが目標ですね!)
③食事
当然ですが、ご飯を食べないと便は出ません( ̄ー ̄)ニヤリ
(食事は1日1,500kcal。“4つの基本ケア“が繋がってきてますね!)
特に食物繊維は腸内環境を整える働きがありますので
できるだけ食物繊維の多い常食で食べるのが望ましいです(^^)
(乳酸菌とかも腸内環境に良いと聞いたことあるんですけど、どうでしょうか?)
そうですね(^o^)
代表的なのはヨーグルト
(ビフィズス菌ってやつですね!)
あとはチーズや漬物などの発酵食品も乳酸菌が多く含まれているので効果的です(^^)
④規則的な生活
毎日決まった時間に起きて、食事をする
それだけで身体に排便のリズムが整っていきます\(^o^)/
⑤トイレでの座位排便
規則的な生活と同じですが
決まった時間にトイレに行っていきむ習慣をつけましょう(^^)
(便意がなくてもトイレに行くんですか?)
はい(^^)
便器に座ることで「ここはトイレ、排泄せよ」(-д☆)キラッ
と脳から指令が出るようになります(^^)
(なんだか司令官みたいでカッコいいですね!)
・・・・
あとは、トイレでいきむことで腹圧がかかるので便意を催すきっかけとなります(^o^)
特におむつの方こそトイレに行く習慣が大切です
おむつでの排泄が基本になると、トレイで排泄する気力もなくなり
やがて便意が失われていきます(´;ω;`)
便が出なかったとしてもトイレに行って座るだけでも効果的です
また、おむつの一番の弊害として人間の尊厳が失われることが上げられます!
(人間の尊厳?)
どんな方でも、おむつを初めて履いたときはショックを受ける方が多いんです(TT)
不快感もさることながら、人間としての自尊感情を奪われてしまうのです(´;ω;`)
(確かに、自分で排泄の管理をすることができないって思うとショックに思っちゃいますね)
そのために上記事項を習慣、トレーニングする必要があります!
(“おむつではなくトイレで排泄“が目標でしたもんね!)
以上が排便のお話でした
高齢者の排尿の理解
次に排尿に関しても触れていきます(^^)
特に高齢者の排尿の特徴はどんなことだと思いますか?
高齢者の排尿の特徴は”夜に多い”ことです( ー`дー´)キリッ
夜間に何度もトイレに行ってなかなか眠れないという方も多いのではないでしょうか?
(聞いたことあります)
それはなぜか?
高齢者が夜間に排尿の回数が増えるのは
老化による心臓と筋肉の弱まりのためだと言われています!
(心臓と筋肉が弱まると、なぜ夜にトイレが増えるのですか?)
血液は心臓の動きと筋肉の活動によりポンプ作用で全身を巡っています
心臓や筋肉が弱まるということはポンプ作用が弱まるということ
起きているときは立ったり歩いたりしているため
血液は重力に逆らって動かさなければいけないので、より強いポンプ作用が必要です
しかし、寝ているときは重力の影響なく動けば良いので
夜間帯には日中より弱いポンプ作用で済みます
日中は血液循環が少なく尿量も少ない
夜間は血液循環が多いので尿量が多いというわけです
(なるほど!)
尿失禁の種類
排尿の問題として、本人の意図に反して尿が漏れてしまう”尿失禁”にも触れてみます
一言で尿失禁といっても理由や原因は様々です
代表的な尿失禁は次のようなものがあります
種類 | 症状 | |
① | 切迫性尿失禁 | 急に尿意を催して、トイレに間に合わず漏らしてしまう |
② | 腹圧性尿失禁 |
咳やくしゃみなどで腹圧がかかって漏らしてしまう こちらの失禁は中年女性に多く見られる |
③ | 溢流(いつりゅう)性尿失禁 |
糖尿病などで排尿関係の神経に障害されてしまい 膀胱に尿が溢れて漏れてしまう |
④ | 機能性尿失禁 |
尿意はあるものの認知症などでトイレの場所がわからず漏らしてしまう。場所の認知障害や排泄動作の機能障害によるもの |
⑤ | おむつ性尿失禁 |
尿意自体がなくなってしまって漏らしてしまう この失禁が要介護高齢者に多く見られる失禁 |
特に⑤の『おむつ性尿失禁』は高齢者に多いです(TT)
おむつの使用が『いつでもどこでも排泄をして良い』という状態を生んでしまいます
排便の仕組みと同様、脳の働きにより排尿コントロールしています(-д☆)キラッ
その脳の機能が失われてしまうことで尿意が失われていきます
上記4つに比べて、こちらの失禁は尿意が無くなってしまっているので大きな問題です(TT)
尿失禁を防ぐには
(それでは尿失禁を防ぐにはどのようなことに気をつければ良いのでしょうか?)
①水分をしっかり摂る
意外かもしれませんが、水分をちゃんと摂ることが重要です( ー`дー´)キリッ
(えーっ!水分を取ったら余計に失禁のリスクが高くなるんじゃないの?)
人間の体は”眠れないまま悶々としていると尿意が生じる”ことがわかっています
(私は本屋に行くとトイレ行きたくなるんですが同じようなもんですかね!?)
・・・それはまた別の話です
つまり、夜しっかり熟睡することが大切です!
水分をしっかり摂ることで夜間は熟睡できることがわかってます
その結果、夜間の排尿を減らすことができます(^o^)
また、日中の活動を増やして、軽い疲労感を残しておくと夜間の眠りも良くなります(^^)
(疲れている日はすぐ眠れますもんね)
②おむつを外す
排便同様、おむつから卒業することも大切です(^^)
先程の尿失禁の中で尿意がなくなって起きる『おむつ性尿失禁』を解消するには
おむつを外すことが大切です
(布パンツに戻るわけですね)
そのためには自然排便と同様
運動・食事・規則的な生活・定時にトイレへ行くことが大切です(*^^*)
(おむつを外すことで精神的にも良さそうですね!)
以上で、今回の『排泄』のお話はおしまいです(^o^)
これで“4つの基本ケア”を全てご紹介しました
(今日の『排泄』で“4つの基本ケア”が全て繋がっているって理解できました!)
皆様、長い間お付き合いいただきありがとうございました!m(__)m
(長かったー!学ぶことが多くてとても疲れちゃいました、、、)
“4つの基本ケア”の最初にお伝えした通り
これは高齢者に限った話ではなくて、現役世代の方はもちろん
介護施設で働く方も基本的な知識として、身につけておいていただけると有り難いです
(うむむ、、、しっかり最初から復習しておきます、、、)
今後も日常の様子やイベントだけでなく
皆様の学びになるようなことも紹介していきたいと思ってますので
今後とも宜しくお願い致します\(^o^)/
今日のまとめ3行
目標は『下剤を使わずに3日以内に自然排便』!
おむつを外すことで便意尿意が回復!
正しい排泄を行うには『水分』『運動』『栄養』が大切!
【デイサービスセンター・ケアサポートかまがや】
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